一年前、すごく印象に残る出来事があった日。
それから一年経った今年、その日がまた、素敵な日になる。
大好きな人たちの大好きな音が、この世に産声をあげる日に、なる。
こうして振り返ってみると、
一年なんてあっという間で、
でも、この一年で確かに私は変化を遂げていて。
まわりの人たちも、事柄も環境も、変化を遂げていて。
一年前の鮮やかな記憶は未だ消えず。
けれど、それは確実に過去のものへと姿を変えている。
私はたぶん、人よりも"日付"に関する記憶が濃いのだと思う。
大好きなアルバムが発売された日。
大好きな人たちと出逢った日。
ピアスを空けた日。
函館へ一人旅へ出掛けた日。
初めてレコーディングをした日。
初めて、あのバンドやこのバンドのライヴを観た日。
もしかしたらもっと早くに出逢えていたかもしれない人たちと、入れ違いになっていた日。
などなど。
日付まで克明におぼえている日もあれば、ふんわりの時期でおぼえていることもあり。
(でも多分、その"ふんわり"は他の人からしたら細かい部類なのだと思う)
忘れりゃいいのに、なんか、おぼえていてしまうのね。
無駄なメモリを使っている気がして、なんか悔しくなったり。
ある日付に関する記憶が、年毎に上書きされてゆく感覚って、
うれしいのと、せつないのと、半々です。
それが恋愛と関係していると、殊更せつなさが増したりします。
忘れるって、才能だと思うのよ。
そして、忘れられないのも、才能だと思うのよ。
一年前の出来事を、
あとどれ程の歳月を生き続ければ、
私は忘れられるのでしょう。
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