2013年10月6日日曜日

支えるもの

もうこれは、たぶん、
幼い頃からの繰り返しで、癖になってしまっていることなのだけれど

どんなに幸せなことがあっても
どんなに楽しいことがあっても
すべてがどうでもよくなって、消えてしまいたくなる夜が、必ずやってくる。波のように。
時折それは、昼のひかりさえも、侵食する。


自分は幸せな日々を送っていると、何も疑わずに生きてきて
途中、ひずみのような、ゆがみのような違和感に気づいて、それに苦しめられて、諦めて

人間形成がとうの昔に終わってしまったような、そんなタイミングで
幸せだったと信じていたそれが、すべて虚像であったと識る

そんな経験をしているから、きっと無意識のうちに自分で自分を護ろうとしているんだと思う。
25年かけて培ってきたものを、根底から覆される、苦しさ。



苦しくて仕方が無いから、
曲で、歌詞で、声で、歌で
それらを吐き出すために、音楽を生み出している。そんなふうにして生まれたものが、とても多い。私の曲たちは。

だから、「どうやったら曲が書けるの?」という問いをいただくことがしばしばあるのだけれど、
この問いに答えるのは、とても難しいのですな。ほんとに。


自分がこの世で一番不幸だなんて、そんなおこがましいこと、思っていないけれど
すべて充足した、楽しいだけの人生を送っている人なんて誰もいないんだって、わかっているけれど

どうしようもなく涙が止まらなくなる夜が、必ず訪れます。
それが、苦しい。
しんどいなあ。


それを歌にしているから、なんとか呼吸を続けていられるけれど
結局それが何になるの?って、誰かが囁いて
それに抗える術なんてなくて
全部無駄なのかなって思ったりして
もう全部、やめちゃおうかなって
思う時が、ある。



けれど、
私の持つ弱さとか苦しさとか、それって、全部自分の曲に反映されていて
その曲を聴いてくれた人が

「他の誰にもないあなたの魅力は、その"弱さ"だと思うよ」

って言ってくれて。

尊敬しているプレイヤーである友人が、「自分はVo.のことは全然わからないけど、あなたの歌はすごいと思う。もっともっと上手い、良いプレイヤーと一緒にやっていい」って言ってくれて。

世界観がすごくいいねって言ってくれる人も、ありがたいことに、たくさんいてくださって
私の曲を聴いて、「うちで歌って」って呼んでくれた、カフェのマスターさんとか
また一緒に対バン出来て嬉しいって言ってくれる、音楽仲間もたくさんいて

そういう、ひとりひとりに、支えられて生きているなあって
心底、そう思います。

だから歌える。
だから、生きていられる。



一人じゃ、歌なんてうたえない。


ひとりきりじゃ、
何にもできないや。

0 件のコメント:

コメントを投稿